須 恵 器 丸 底 壺

2018年9月1日土曜日

                 須恵器 丸底壺 (売約済)

(口径 7、5cm  胴幅最大 13cm  高さ 15cm)

黒みを帯びた須恵器壺。
胴部に「大正拾六年 発掘」との墨書きがあります。

画像のとおり口の上部に割れ欠けがグルリとありますが、鋭角に欠けているので問題なしです。

よく「欠けているんですね〜」「割れがなければなぁ」との声を聞きますが、品行方正を良しとしない、臑(すね)に傷持ち、過去をなかった事にしたい当店主としましては全く心に響かない文言です(笑)

これからの季、野紺菊(のこんぎく)や嫁菜菊(よめなぎく)などの秋野花や、末(すえ)枯れの露草、虫喰い葉の目立つ秋海棠(しゅうかいどう)など無造作に投げ入れる花器として秀逸かと・・・。
全体の九割が無傷という見方よりも、欠けによって本来の姿形の素晴らしさに気付くというほうが言いえているように思います。
            ・・・古典的な大きさ比較の図・・・