絵 瀬 戸 輪 線 文 筒 盃

2018年9月22日土曜日

                絵瀬戸 輪線文筒盃 (売約済)

江戸後期の絵瀬戸小盃。(サイズは測り忘れました)

昔から不動の人気を誇る麦藁手。
麦絵なので当然、縦線のものが多くありますが、こちらは鉄絵・朱・青の横線が均等に引かれた珍しい輪線の小盃。

大きさも のぞき猪口ほどで、中指から小指の中に収まる酒盃として王道たる貫禄。
酒場で粗相する事もない収まり具合です。
無傷で、口縁には鉄絵具でグルリひと巻きされています。
蕪村などの句集を供に、虫の音が高鳴る縁側でほろ酔う初秋のひとときにうってつけですね。
(縁側でくつろいだ記憶は、はぼありませんが・・・)


          「 中々に ひとりあればぞ 月を友 」 蕪村


すこしずつですが、状態の良い酒器を揃えられるようになってきました。
開店当初は酒器の類いがほぼ無く、この品揃えで大丈夫かいなと不安が不安を背負って、フラフラとしていましたが・・・。

蟋蟀(こおろぎ)たちの愉しそうな声が、いつしか「ふあ〜ん」と聞こえてこないよう、歓びの秋を迎えたいです。